【その4】パトン良いとこ一度はおいで

〜警官「You must pay fine.OK?」〜

 昨日一日中歩きまくったおかげでこれまでの疲れが爆発し、昼前に起床。岡田くんと剛と迅とハマスケの姿が見当たらないので、何してるのかなぁと思ってたらお隣のカロンビーチにサーフィンしに行ったとのこと。

 特に予定も決めていなかったので、残されたメンバーでビッグブッダという東大寺の大仏の3倍以上のデカさを誇る大仏を拝みにツーリングしに行くことになった。

 とりあえずまずは昼ごはんを食べようということで、ようすけ、勇、自分の3人で意気揚々と出発。

 まずは最初の道を左に曲がらなければならないのだが、右に曲がってしまった我々(道の間違いには後で気付いた)、これが悪夢の始まりであった。

 いつもは交通量の多い道なはずだが、この時間帯はお昼時なのか交通量が少なかった為、ビッグブッダへの道のりを、俺たちは吹田のマッドマックスだ!言わんばかりの猛スピードで快調に飛ばす3人(道間違ってる)

 五分ほど走ったところの交差点で隅っこに隠れていた警官に止められる。路肩にバイクを止めさせられ、バイクのキーを抜かれた。

 しかし、出発前にプーケット有識者であり、現地でバイクを乗り回していたハマスケから「警察に捕まったら賄賂を渡せば見逃してもらえる」という治外法権な知識を得ていた我々は、この時点ではまだ余裕である。

 

警官「English OK?」

自分「おーけーおーけー」

警官「Show your license.」

自分「おーぅ、あいどんとはぶ、らいせんす」

警官「Oh.You must pay fine OK?」

 

この時点ではまだ余裕である

 

自分「あいばいでぃすきー」

(あなたに取られた鍵を買うよ?賄賂を渡すぜ?と言いたかった)

警官「No.You must pay fine OK?」

 

この時点でかなり余裕がなくなってきた我々

 

自分「いずいっとあぶそるぅとりー、のー?」

(どうしてもダメなん?って言いたかった)

警官「Absolutely No!」

 

観念しました。

 

警官曰く、この先に警察署があるから、バイクで行って罰金を支払ってこい、それまでこの三台のバイクのうち一台は返さねぇぞ!との事。

 無免許でバイクに乗っているということに対して切符を切られたのにその罰金をバイクに乗って警察署へ行き、支払ってこいとは本末転倒である。プーケット島じゃなくて本末転島に改名したらどうだろうか。

 グダグダ言っていても仕方がないので、人質ならぬバイク質を取られたようすけを後ろに乗せ、警察署にむけて出発。

 途中同じように取り締まりをしている警察官に止められたものの罰金支払い書(?)をピラピラ見せたら「OK.Go!」といわれ、通してもらえた。

 10分ほど走り、警察署に到着。クーラーの効いた涼しい待合室には、おそらく同じように切符を切られたであろう観光客がわんさか居た。

 罰金カウンター的なところに座らされたのち、半ニヤケの警察官に罰金1000バーツ(大体3000円強)を支払う。5分もない手続きを終えたのち、謎の素材でできたピラッピラの領収書を渡された。

f:id:utsus0314:20200313034908j:image

すっかり意気消沈した吹田のマッドマックス達は、バイク質を取り返したのち、ホテルへ引き返したのであった。

 

〜ホテルに帰ったのち〜

 タイで伸ばしまくっていた羽を現地警官にブチ折られた三人衆。自分はもう今日は外に出たくない、ニートになると決心した。

 しかし、一度切符を切られるとその日1日はもう切符を切られない(領収書を見せると通してもらえる)という情報を得た勇とようすけは再びバイクでパトン市街へと繰り出していった。

 サーフィン組がもうすぐ帰ってこないかなと淡い期待を抱きつつ、プールサイドでくつろいでいると、いつのまにか寝てしまっていた。

 起きると剛と岡田が帰ってきていた。警察による検問は大丈夫だったのかと尋ねると、目にも止まらぬ猛スピードで突っ切ったおかげで止められずに済んだとのこと、力こそパワーである。元々家に居たレンと合わせて四人でプールで遊ぶ。楽しい。

 ただこのプール、深い場所はとんでもなく深く、自分のような低身長カナヅチ人間は簡単に溺れてしまう。プールと一対一の命のやり取りをしつつ遊んでいるといつのまにか日が暮れていた。

 

カルボナーラピザばり美味い〜

 全員帰ってきたので今日のご飯をどうするか考えた結果、罰金が怖いので街に繰り出さず、大人しく宿でデリバリーピザを取ろうということになった。

 ここで再びユミコが登場、我々が取ろうとしていたピザは残念ながらこのホテルでは配達してもらえないとのこと、代替案としてユミコが持ってきたこのホテルでも配達してもらえる出前のメニューを受け取ったのち、何を食べるか協議するも結局ピザに決まる。

 待ち時間をビリヤード(ロビーのところにビリヤード台があってん、すごくない?)で潰しているとピザが到着。

f:id:utsus0314:20200313043527j:image

 頼んだのはカルボナーラピザ、その他二枚のピザ、チキン、オニオンリング

カルボナーラピザが旨すぎて他のピザの名前忘れた)

 昼ごはんから四半日ほど経っていたので、久しぶりの餌にありつく日本人8匹。カルボナーラピザまじで美味かった。食べている最中に勇のオーディオスピーカーで音楽をかけていたのだが、スーパーオーガニズムのSomething for your mindが永遠にリピートされる。ピザを食べているせいでスマホが触れないので結局4回くらいリピートされていた。

 

〜心臓破りのパトンヒルズ〜

 

 食べ終わった。しかし、今回の旅行メンバーはデブの割合が高いのでまだまだ食べ足りないとのこと。罰金も怖いので片道20分ほどかけて坂の下にあるコンビニへ向かうことに。

 この坂道、下るときもそれなりにしんどいのだが、帰る時はもっとつらい。バイクという近代科学の結晶に甘えていた我々はそんな事実に気づくことなく坂道を駆け下りていった。

 各々欲しい食べ物、飲み物を購入したのち心臓破りの坂を登っていったのだった。

f:id:utsus0314:20200313043556j:image

(余談となるが、この辺りから岡田くんがタイティー(とにかく甘い、そして美味い)に対する異様なまでの執着を見せるようになった。本人曰く、日本で飲みたくならないように、タイで飲みまくって飽きるつもりだったらしい。)

f:id:utsus0314:20200313042414j:image

 ゼエゼエハアハア言いながらなんとか宿まで辿り着く、読んでいる人たちには伝わらないかもしれないが、向こうは常夏の国なので、まあ暑いこと暑いこと。

 汗だくになった体をシャワーで流そうとするもなんと水が出ない!(昨晩も出ていなかったけど、一時的な断水だと思っていた)

 しかたがないので汗をかいた体をプールで流す。プールでひとしきり泳いだ後、ロビーにて剛、レン、勇、ようすけとドキュメンタル的な事をした(あんまり覚えてない)

 

 警察に罰金払わされる(当たり前)最悪の1日はこうして幕を閉じたのであった。