【その6】パトン良いとこ一度はおいで
〜4日目の朝9時過ぎ〜
剛が大ゴケしたのち、またご飯を求めてビショビショの水着のまま出発した一行。しばらくバイクを走らせているとなんかいい感じの高台に到着。
いつもよりかなり慎重にバイクを止め、周りを見渡すと大勢の外国人観光客、どうやらそこそこ有名な景観スポットらしい。綺麗な景観にますますハイテンションになる岡田くんを背に高台に登っていくと、先ほどまで遊んでいたカタビーチが一望できた。書くほどの面白い出来事はなく、高台を後にする
(左から岡田くん、ハマスケ、剛、自分)
また走り出した一行、次はいい感じのビーチに着く、またまたテンションが上がって声が大きくなる岡田くん、おあつらえ向きにご飯屋さんがあったのでそこに入り、各々注文。
自分はフライドライス、岡田くんはなんちゃらヌードルを注文してたのだが、味付けが完全に夏休みの昼ごはんに母が作り置いてくれている炒飯、そして焼うどんでありなんとなく懐かしい気持ちになりつつ食事を済ませる。
懐かしい気持ちで満腹になりながらバイクで南へ走る。お次はプーケットの最南端スポットであり、なかなか荘厳な景観でした。書くことの程がない。
特にあてもなくツーリングしていた一行。さあ次はどこへ行こうかと頭を悩ませるも、結局昨日行けなかったビッグブッダに行くことに。
ビッグブッダはプーケットで一番高い山(適当)の上に位置しており、先述したが奈良の東大寺の大仏の3倍以上の大きさを誇るらしい、そんなものどうやって山の上に作ったんだ。寄付によって建てられた為、入場料は無料である。
早速ハマスケにナビを任せ、ビッグブッダへ向かう。プーケットの中でも地元民が多く住んでいる場所なのかどうかは知らないが、観光スポット的なものは皆無に等しく、地域に根差したバイク屋さんやスーパーが多く見受けられる。
ビッグブッダへ行くには山を登る必要がある為、かなり勾配がある山道をバイクでブイブイと登っていく一行。ちょくちょく観光客がゾウに乗れる!みたいなスポットがあり、心を惹かれるがそんなお金はないので勿論スルー。
〜デカイぞ!スゴイぞ!ビッグブッダ〜
かなりの山道を登り切り、やっとこさ到着。遠い位置からだとそんなに大きくないなぁと思っていたのだが、近づいてみるとべらぼうにデカイ。さすがビッグブッダというだけあって、まさに名が体を表しているデカさである。
(デカさが全く伝わらない写真)
【これを読んでいる女性のあなた!ビッグブッダへ入場する際気をつけなければならない事が一つだけあります。】
それはビッグブッダへお参りしに来ているお坊さんの修行を邪魔しない事、タイは常夏の国のため、肌を露出した服装、短いスカート等を履きたいとは思いますが、そんなことをしてしまうと長い間禁欲生活をしているお坊さんが勃起してしまい、修行が台無しになります。くれぐれも気をつけてください。
(それを知らずに露出高めの服装できてしまった人たちの為に、巻いて体を隠す布的なやつが入場口のすぐそばに置いてある。)
しかしこのビッグブッダ、近づいたものの写真を撮る以外に特にやることはない(お土産屋さんが立ち並んでいたけれど、外人観光客でもコレ買うの?と思うくらいのぼったくりプライス)、タバコを吸い、しこたま写真を撮ったのち早々に退散した金欠大学生たちであった。
〜タイはプーケット大捕物帖〜
そんなこんなで時刻はお昼の12時、先ほどご飯を食べたのでお腹は特に空いていない一行はもう疲れたから一旦ホテルへ帰ろうと画策する。しかし、昨日バカ三人衆が警察に切符を切られているため、検問のめんどくささ、金銭的ダメージは嫌というほど判っている一行。
ビッグブッダからカロンビーチへの道のりには検問はないが、カロンビーチから宿へ帰る道のりには警察による検問が敷かれている。この道を迂回して帰る事はできず、どうしても検問が敷いてある道を通らなければならない。
(位置関係はこんな感じ)
ここでグダグダしていてもしょうがないという事でとりあえずカタビーチに向けて出発する一行。すれ違うパトカーにビクビクしつつ無事カタビーチへ到着。
夜ご飯は皆でカタビーチにあるタイタイというハマスケ一押しのタイ料理屋さんで食べようという事でカタビーチにバイクを止め、無免許切符を切られないために、トゥクトゥクで宿まで帰ることに決定。
しかし、朝早くから移動しているためか疲弊しきっている我々、ハマスケと岡田くんは疲れを癒す為マッサージを受けてから帰るとのこと。
しかたなく剛と二人でトゥクトゥクに乗り帰宅しようとするもなんと検問していないではないか!まぁしょうがないと諦めつつ帰宅、汗をプールで流す。
流石に疲れが溜まっているので昼寝を試みるも、マッサージ終わりで疲れが全快しているハマスケと岡田くん、疲れ知らずの剛がプールではしゃぎまくっている為、全く眠れない…
検問していなかったという情報を得た二人はバイクで帰ってきたらしいのだが、二人が帰ってくる頃には再び検問を行なっていたらしく、制止をふりきって爆速で帰ってきたらしい。力こそパワー
プールではしゃぎまくる3人を尻目にロビーのソファにて眠っているといつのまにか3人もソファで遊び疲れて眠っていた。
別行動組とのカタビーチでの集合時間を18時に決めていたのだが、18時ピッタリに起きた我々、急いで準備をしたのち、二人乗りでカタビーチへ向かう。
〜関西大学文化会美食軽音〜
タイタイに遅れて到着した四人、別行動組の四人はもうタイタイに入っているらしい。合流したのち、大皿料理を皆で分け合おうということでいろんな種類の料理を頼む。
ハマスケはもはや常連の域であり、昨日もタイタイで料理を食べた挙句、サービスでスイカまでもらったらしい。
さすがオススメとだけあって美味しい、特にマッサマンカレーと空芯菜(緑のニラみたいなやつ)が美味しかった。内装はタイ版ケープといった感じ。
(月並みなコメントすら出来なくてゴメン)
そんなこんなで食事を済ませたのち、宿へ帰宅した一行であった。
〜タイ式プロレスマッサージ〜
帰宅したけども、まだまだ遊び足りない一行。岡田くんとハマスケによるとマッサージがめちゃくちゃ気持ち良かったらしいので行ってみたくなり、日本人観光客が多く訪れている有名なマッサージ店があるバングラストリートへ。
金欠の迅とバイクで夜の街を走ってみたいという勇と別れ、残りのメンバーでトゥクトゥクに乗り、向かう。
着いて早々にアル中岡田くんは酒が飲みたいと言い始め、ハマスケと飲み屋街へ。
しかたなく残りの四人のメンバーでマッサージ店に向かうも、今入れるのは3人までで1人は30分待っててくれとのこと、それならばと2人ずつに分かれ、後半組となったようすけと自分は夜のバングラストリートを見て回ることに。
さすが世界中のパリピが集まるとだけあってなかなか妖艶な雰囲気が漂うバングラストリート、二人で歩いていると「タイマタイマ!ガンジャ!」「ちんちんマッサージ?」となかなかアウトな勧誘に迫られる。もちろんそんなことをするお金も度胸もないのでひたすら景観を眺めながら歩く。
あてもなくポテポテ歩いていると約束の時間である30分が過ぎようとしていたので急いでマッサージ店に戻る。
「予約してた2人です〜」と平身低頭な態度でお店に入っていくと、マッサージが気持ち良すぎて寝ている剛とレンが居た。そんなに気持ちいいのかと胸を踊らせながらおばちゃんに案内され、マッサージチェアみたいなふかふかの椅子に座らされる。
自分のマッサージを担当してくれるのはこの道30年マッサージ一筋(みたいな見た目の)おばちゃん、なかなか期待できそうである。
今回頼んだのは足のオイルマッサージ、全身マッサージされてみたいとは思ったがそんなお金も時間(23時閉店で現在22時30分)もないので、このコースにした。
早速洗面器みたいなので足をジャブジャブ洗ってオイルを塗りたくられる。こんなもん年頃の女の子にされたらドキドキしそうだが相手は熟練のおばちゃんなのでもちろんそんなことなくスマホをポチポチと触りながらマッサージを待つ。
オイルをひとしきり足に塗りたくられた後、やっとこさマッサージに入る。めちゃくちゃ気持ち良い、ここ四日間一日中歩き回っていたのでおばちゃんの豪快な指圧マッサージが疲れた素足に効く、たまらず眠ってしまうようすけと自分。
先にマッサージを受けているレンと剛も隣で眠っているので、全員横並びになっておばちゃんに足をモミモミされながら寝ているというなんとも滑稽な状況となっていた店内。剛とレンは30分先にマッサージを受けていたのでいよいよマッサージも仕上げに入る。
何やら上体を起こされ、肩と首のマッサージをされているらしい、だが剛とレンの顔が一瞬だけ苦痛に歪んでいた。一体何をされているんだ…
そんなこんなでマッサージを終え、店内から去っていく2人。それを見送っていると自分たちのマッサージも仕上げに入っていった。上体を起こされ肩をマッサージされる、気持ち良い。次に首をモミモミと揉まれる、長旅で疲れた首のコリが吹っ飛んでいく。
ひとしきり揉み終わるとおばちゃんが自分の肩の下に手を入れ、力を込め始めているのが判った。一瞬剛とレンの顔が苦痛に歪んでいたことと、子供の頃お父さんの隣で見ていたプロレスのバックドロップを思い出す。
これから何をされるんだとハラハラドキドキしながらおばちゃんに身を任せていると、両腕を背中の方にぐっと引っ張られ、さらに背中を足の裏でグイグイ押されるという想像とはまた違うプロレス技をかけられた。めちゃくちゃ痛い。
先ほどまで完全に自分を夢の世界へ誘っていたおばちゃんに我流のプロレス技で無理やり現実に引き戻され、マッサージは終わった。
天国から地獄に落とされたようすけと自分はおばちゃんになけなしのチップを渡し、店を去った。
さて今からどうしようかと悩むもお金もないので剛とレンと合流し、再びバングラストリートをぶらぶらすることに、しかしバケツをひっくり返したような雨が降ってきた。
しかたなく雨宿りしていると、後ろからほろ酔いの岡田くんとハマスケが登場。雨のせいで服もびちゃびちゃになり、帰巣本能が働いた一行は早々に帰宅。各々プールで汗を流し(夜中になるとシャワーが出ない)、就寝したのであった。