【その8】パトン良いとこ一度はおいで

 〜最終日の朝〜

 はますけに起こされて10時くらいに起床。のそのそとリビングに向かうとみんなせっせと荷造りをしていたので、シャワーを浴びて自分も荷造りを始める。

 荷造りの為にあちらこちらへ置いていた自分の服やらメガネやらを取りに走り回っているとレンがiPadにかじりついていた。どうやら日本では見れないジブリ映画がタイではNetflixで観れるらしい。羨ましい。荷造りを済ませたあと、自分も帰りの飛行機で何かしら暇をつぶす為にダークソウル3RTA動画をダウンロードする。

 しばらくソファでゴロゴロしていると清掃員と思われるタイ人たちがゾロゾロと入ってきたのち、キッチンで謎の果物を食べ始めた。近くにいたハマスケがお前も食べるか?と謎の果物を手渡され、一口食べる。途端に表情が険しくなり、吐き出していた。(飲み込んでた気もする)

 食べた人全員が口を揃えて「タイで一番不味い」と言っていた謎の果物。どうせなら食べておけばよかった。

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 なんやかんやでチェックアウトの時間がやってきたので清掃代と電気代を支払い、家を出ようとする一行。今回ホテルの管理人であるユミコとはハマスケがずっと連絡を取ってくれており、我々の中でもユミコと特に絡みが深かった。

 そんなユミコ(オカマ)が家を出る前にハマスケを呼び止め、なにかを翻訳しだす。まだ何か支払いや手続きが済んでいないのかと翻訳を待っていると

 

ユミコの携帯「あなたに恋をしています。」

 

 凍りつく一行と後ろで爆笑する清掃員たち、先述したがユミコは下半身工事済みでありドチャクソに男が好きなバチボコの女おじさんなのである。狼狽するハマスケ、すかさず残りのメンバーに

 

ハマ「早く出ろっ!逃げろ!たのむ!」

 

 とりあえず命と貞操が大事なので逃げるように宿を出て、一刻も早くトゥクトゥクを捕まえる為ダッシュで坂道を駆け下りた。オカマ怖い

 

〜みんなで行こうよオールドタウン〜

 オカマから逃げるようにチェックアウトを済ませた一行はつよしの提案で島の東側に位置するオールドタウンへ。トゥクトゥクを捕まえ向かう、乗り物酔いを気合で抑え込みつつプーケットの山道を爆走する。車内では爆音でEDMのような音楽がかかっているがどの曲もフィル、バスドラムのパターンが同じであり、あ!この曲知ってる!となったところで改悪されていたので逆に酔った。

 そんなこんなでオールドタウンへ到着。オールドタウンというのは所謂インスタ映えスポットであり、カラフルな街並みとともにお洒落なカフェやアクセサリー屋さんが並んでいる。我々とオールドタウンは水の油のように交わらないはずの場所なのだが来てしまったものはしょうがないので楽しむことに。

 まずはお昼ご飯を食べようということでご飯屋さんを探し出した一行。レンがネットで見つけたナチュラルレストランというご飯屋さんが美味しいらしいのでそちらへズンズンと歩いていくが先述した通り、向こうは夏なので途中でコンビニで涼む。涼みがてら店内を見回していくと栄養剤くらいのサイズの瓶に入ったレッドブルが売ってあったので興味本位で購入。ハマスケ曰く日本のレッドブルより強力らしい。自分はケープのアイスオレなどを始めとしたカフェイン類にめっぽう弱く、すぐソワソワしてしまうタチなのだがなんせ暑いし喉も渇いていたので秒で飲み干した。(このせいであとで痛い目見た)

 

ナチュラルレストランと夏バテ〜

 しばし歩いていると目の前に鬱蒼と生い茂った森!木!ネイチャー!みたいな感じの建物が出てきたので絶対ここだ!と鷹を括って入店。案の定ナチュラルレストランだった。

 もうこれ虫とか大丈夫なのかと心配するくらい店内にも木々が生い茂っている。なぜか落ち着く雰囲気であり、本能的な何かを刺激されている感じがしつつ席につく。

 とりあえず全員料理を頼み始める。ハマスケと勇はでっかいお魚のカレースープを分けっこするらしく、値段がバカ安いとのことでテンションが上がっていた。

 料理がきたので食べ始める。お魚カレースープを食べている2人はもう口から「美味い」「少し食うか?」の二言しか発していなかった。食べてみるとタイで食べた魚料理の中で一番美味しかった。

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(写真右下に見えるのがお魚カレースープ)

(写真左側岡田くんはグリーンカレーがいくら食べても減らないと嘆いていた)

 

 お魚カレースープを食べ終わり満足そうにお腹をさすっていた2人、しかしそんなうまい話ではなかった。2人が想定していたお魚カレースープは一人前で80バーツ(うろ覚え)しかし、お店側が提示してきた値段はなんと340バーツ。なんで?!なんで!となる2人、詳しく話を聞いてみるとなんとこのスープ100g/80バーツらしい。

 メニューをもう一度よく見てみるとたしかに

100G/80バーツと書いてあったがグラムをgじゃなくてGと表記してあったので勘違いしていたらしい。ここでブーブー言ってもしょうがないのでしかたなく340バーツを払っていた。

 

 とりあえず満腹になったのでお店の前でひとまずタバコを吸っていると、つよしの様子がおかしい、本人曰く熱中症っぽいらしい。レンやようすけがお水買ってこようか?と心遣いを見せている横で、岡田くんは「渡部陽一マラリアで死を覚悟するもファンタオレンジで一命を取り留める。」という記事を見てファンタオレンジ買ってこよか?とよくわからない心遣いを見せていた。

 剛は少し休んで回復したらしいので再びオールドタウン方面へ歩いているとセブンイレブンがあったので入店。つよしは渡部陽一経験談を信じてファンタオレンジを飲んでいた。しかもその直後くらいにはもう回復していた。

 

〜ユミコ再び〜

 それぞれ行きたい場所があるようなので分かれて行動することに、ハマスケとつよしと岡田はマーケットの方へ、残りのメンバーはカフェで涼むことに。

 カフェへ入店し、1時間ほどだらだら涼んでいるとつよし側の用事が終わったようなので、合流してパトン市街へ帰る。

 パトン市街へ帰る車中、先ほど飲んだレッドブルのせいで頭はぐわんぐわん胸はドキンドキン体はフワンフワンしていたので地獄でした。それだけ。

 宿にスーツケースなどの大きい荷物を預けたままだったので一旦宿に帰る。それはユミコともう一度対面することを意味していた。

 宿に到着すると、案の定ユミコが待っていたので、早々に持ち物の整理を済ませる。ユミコは風邪気味らしく昨日からマスクを付けていたのだが、マスクをなぜかおでこの方へずらしていた。また、ユミコは同じ話を何度もしてくるのだが、それを笑顔で「何言うてんねん、しばくぞ」と、さも親しく会話しているかのように罵詈雑言を浴びせる技を習得した。

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(おでこの方へマスクをずらすユミコ)

 

 ユミコと別れ、プーケット空港に向かったのち、飛行機で何事もなくバンコク国際空港へ到着。さすがにヘロヘロになっている一行だったが、次の飛行機まで4時間近くあったので早々にチェックインを済ませて免税店で買い物することに。

 もうすぐホワイトデー(この日は3月9日だった)なのでなんかいいもんないかなと免税店を練り歩く。タイではお香がポピュラーなのか結構な数のお香やディフューザーが並んでいるので1.2時間悩んだのち、レモングラスディフューザーを購入。その近くで剛やハマスケはタイのタバコをカートン買いしてた。

 

〜帰国〜

 さあここまでくれば日本まであと少し、チェックインは済ませてあるので飛行機の搭乗口に向かう。時世が時世なので飛行機に乗り込む前におでこにかざして一瞬で体温を測れる的な機械でピッとされるのだが、剛に何度やっても上手くいかず係員さんたちは首を傾げて最終的になあなあに通してくれた。また、結局は大丈夫だったのだが勇と迅が体温検査で止められていた。

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(タイ新国王と記念写真)

 

 飛行機に乗り込んで体感30分(全部寝てた)で日本に到着、寒い。入国審査もなんなく終え、安堵する。タイ二日目あたりから帰国したらまずすき家が食べたい!とずっと言っていたのでクタクタの身体ですき家へ行き、久しぶりのネギ玉牛丼に感動する。ずっとそばに居てくれ。

 さすがにみんな疲れ果ててもう帰りたいので電車に乗り、爆散。

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